何かに憑かれているときは…

何か憑かれているか、もしくは疲れているときは、
つい軽はずみで毒を吐いてしまう。


毎度のこと後悔する。
そして、「もっとあいつみたいに大人になりたいなぁ」と反省する。
それから、「もっとあいつみたいに子どもでいたいなぁ」と思ったりもする。




サン=テグジュペリの「星の王子さま」でこういうシーンがある。
花にトゲがある理由を何度も尋ねる王子さまに“僕”はまじめなことに取り組んでいるから邪魔しないでくれと言うと、王子さまが激怒するところ。


「まじめなことだって!」
彼が見ていたのは、手にハンマーを握り、指は油で黒く汚れ、彼にはとても醜く思われる物体の上に身をかがめている、そんな僕の姿だった。
「きみは、おとなみたいなものの言い方をするね!」
(中略)
「ぼくは真っ赤な顔したおじさんが住んでいる星を知っている。その人は一度も花の香りをかいだことがない。一度も星を眺めたことがない。一度も人を愛したことがない。一度も計算以外のことをしたことがない。それで一日中、きみのようにくりかえしているんだ。<おれはまじめな男だ!おれはまじめな男だ!>ってね。それで得意満面、大きな顔をしている。でもね、それは人間じゃない、キノコだよ!」
「なんだって?」
「キノコだよ!」


ここを読むたびに、「ああ、おれはキノコかもしれない」って思う。
そしてこの、キツネの有名なセリフが傷口に沁みて、目汁が垂れる。

これがおれの秘密なんだ。とても簡単なんだよ。
心で見なくっちゃ、よく見えない。
いちばん大切なものは目に見えないんだ。


このキツネの“とっておきの真理”に癒される。
とってもいい本だから、何かに憑かれたときは読んでみて。

星の王子さま (RONSO fantasy collection)

星の王子さま (RONSO fantasy collection)




ちなみに、最近我が家のトイレにid:guri_2さんのこのエントリーを印刷して貼った。

1ヶ月間だけ、思い切りがんばれば。 - Attribute=51
いろいろと窮屈そうに生きているあの人のために、
今は少し気楽に生きている自分のロジックを思いつくままにアウトプットしてみようと思った。
偉そうに見えても、笑って許して。

やさしく前向きな気持ちになれるメソッドだらけだ。


1700ブックマークを越す人気エントリーだけど、中にはポジティブ教だなんだと毒を吐く人もいる。毒を吐く人は大抵「かしこい人」だ。「かしこい人」の意見はすごくためになる。でも、一緒に飲むんなら、「かしこい人」よりも、id:guri_2さんと飲んだ方がきっと楽しいだろうな。
そんなわけで、いい加減キノコを卒業したいなぁーと思う、そんなつれづれなる毎日。