岩井マジックにかかるの巻


岩井俊二という映画監督がいます。
もう私が語るまでもなく、知る人ぞ知る名監督であり、たくさんの岩井ファンがいることでもそれが伺い知れます。


実は今まできちんと岩井作品を観たことがありませんでした。
そんなことを正直に言おうものなら、映画好きで映画観賞サークルまで立ち上げている一部の友人に、非国民とか賊徒とか言われそうなので、“通”になるべく4本ほどこっそりとレンタルして観たのです。


まず、全体としての感想ですが、岩井作品を観たおかげで、私が今まで映画に求めていたものが、脚本と泣きどころとアクション(バトル)シーンの演出といった3点だけだったということに気づかされました。


岩井さんの作品って、光や空気の撮り方がすごくて、映画を観賞するというよりも映像美術作品を鑑賞するといった趣が非常強かったため、今まであまり気にかけてなかったカメラワークや音楽といった部分も観るようになり、映画の観賞点が増えたようが気がしました。恐るべし岩井俊二。なんか…謝っておきます。なんか…すいませんでした。(笑)


脚本という観点で言いますと素晴らしいものもある反面、なんだかモヤモヤが残って消化不良になってしまったものもありました。描かれているテーマが複雑な作品の場合、「一回観ただけじゃわからないから、三回ぐらい観ろ」とかよく言われますが、睡眠時間削って観てるこっちからすると、「同じ映画三回はきついなあ」という心情になるので、よっぽど気に入ったもの以外は、そーゆー系、苦手なのです。


なので、もしかしたら、岩井作品を理解できない人も多くいるのではないかと考えたのですが、ネット上のレビューとか見てると熱烈なファンが多いようですね。やっぱり恐るべしといった感じです。


以下、作品ごとの感想です。


打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

  • 山崎裕太、奥菜恵の子役時代の名演が冴えます!
  • 自分の少年時代と重ねずにはいられない岩井マジックが炸裂
  • 初恋ってこんな気持ち。って思い出したい人にはすごくオススメ


リリィ・シュシュのすべて


花とアリス

  • ここまで少女漫画っぽい映画も珍しい
  • 蒼井優の演技力はよく「透明感のある」とか「ナチュラルな」という修飾子がつくが、納得せざるを得ない作品
  • チョイ役として、広末涼子阿部寛大沢たかおなど大物だらけ


虹の女神

  • 上野樹里が魅力的過ぎる。上野樹里に恋をするための作品
  • みんな上野樹里みたいになればいい
  • 映画ファンの映画ファンによる映画ファンのための映画という感じ


まだご覧になってなくて、興味が沸いた方は是非レンタルしてご覧になって下さいませ。